無料テンプレDL

40代・50代の「年収維持」転職を成功させるコツ

40代・50代の「年収維持」転職を成功させるコツ

年収を下げない転職は、運ではなく設計でつくれる

40代、50代で転職を考えるとき、多くの人が真っ先に抱える不安が「年収が下がるんじゃないか」です。子どもの学費、住宅ローン、老後の蓄え。下げられない事情を抱えている年代だからこそ、ここでつまずきたくない。

ただ、年収維持は運任せの話ではありません。下げずに移る人には、はっきりした共通点があります。職種の選び方、自分の経験の見せ方、交渉に入るまでの段取り。この三つを押さえているかどうかで、結果が変わる。逆に言えば、何も準備せずに「とりあえず応募」を続けると、提示額は下がりやすくなります。年収維持は、感覚ではなく設計でつくるものです。

実際、追い風は吹いています。エン・ジャパンの『ミドルの転職』の分析では、転職で年収が上がった人の割合が前年から増え、50代でも増加しました。人手不足を背景に、企業が経験者をきちんと評価し始めている。この流れをどう自分の年収維持につなげるかを、データと具体策で見ていきます。

データで見る、40代・50代の年収はどう動くか

不安は、まず事実で輪郭をはっきりさせます。

厚生労働省の「令和5年雇用動向調査」によると、転職後に年収が増えた人の割合は、40〜44歳で41.3%。変わらない人が27.5%、減った人が29.3%でした。45〜49歳でも増加が37.3%です。つまり40代前半なら、4割超が転職で年収を上げている。「年を取ると必ず下がる」という思い込みは、データと合いません。一方で、減った人が約3割いるのも事実です。同じ年代でも、上がる人と下がる人にくっきり分かれる。この差を生むのが準備です。

市場全体も拡大しています。リクルートの分析では、45歳以上の転職決定者数が2017年度から2022年度で全職種4.91倍、ITエンジニア職では10.22倍に増えました。doda登録者のデータでは40代の平均年収は517万円。自分の現在地が相場のどこにあるかを知っておくと、交渉の出発点が定まります。市場の厳しさと追い風の両面を整理したい人は、40代の転職は本当に難しいのかを先に読んでおくと、過度な悲観も楽観も避けられます。

年収を維持できる人が選んでいる「移り方」

年収を保てるかどうかは、どこへ移るかでかなり決まります。同じ実力でも、行き先を間違えると下がる。

維持しやすいのは、これまでの経験がそのまま価値になる場所です。同業種・同職種への移籍はその典型で、培ったスキルが即戦力として評価されるため、提示額も下がりにくい。専門性が高い職種、たとえばITエンジニアや経理・財務、法務、特定業界の営業などは、ミドル層でも需要が強く、年収アップの事例が目立ちます。逆に、まったくの未経験分野へ飛び込むと、経験のリセット分だけ年収が下がりやすくなります。

求人の探し方も結果を左右します。求人サイトに片っ端から応募するより、職務経歴を登録してスカウトを待つほうが、40代・50代には効率的です。経験を見たうえで声がかかるので、年収レンジが最初から合っている求人に出会いやすい。エン・ジャパンの『ミドルの転職』のようなミドル向けサイトには、年収1000万円超のハイクラス求人も多く並びます。どこにどんな求人があるかは50代の転職求人はどこにあるで具体的に確認できます。

40代前半では転職後に年収が増えた人が最も多いことを示す年代別の帯グラフ風の図

経験を「再現できる成果」に翻訳する

40代・50代の職務経歴書で、年収を左右するのは「何をやってきたか」より「それを次の会社でも再現できるか」です。採用する側が高い報酬を払うのは、入ってすぐ成果を出してくれると確信できる人にだけだからです。

ありがちなのが、肩書きと担当業務をただ並べてしまうこと。「営業部長として部門を統括」だけでは、何ができる人なのか伝わりません。「売上が3年横ばいだった部門で、顧客の絞り込みと提案手法の見直しを進め、2年で売上を1.3倍にした。やったのはこの三つ」というふうに、課題・打ち手・結果をセットで語る。こうすると、採用担当は「うちの似た課題も解けそうだ」とイメージできます。

マネジメント経験も、人数や肩書きより中身です。何人をどう育て、どんなチームの問題をどう解決したか。数字と具体的な行動で語れると、再現性が伝わります。この翻訳作業のやり方はミドルの職務経歴書とスカウトの使い方で詳しく扱っているので、書き出す前に目を通しておくと精度が上がります。

年収交渉は、面接が始まる前から始まっている

年収交渉というと、内定後に金額を詰める場面を思い浮かべるかもしれません。でも実際は、もっと前から勝負は始まっています。

まず、現在の年収は正直に伝えるのが原則です。源泉徴収票で確認される場面もあり、盛った数字は信頼を損ねます。そのうえで、希望額には根拠を添える。「現職と同等以上を希望します。前職では◯◯という成果を出しており、御社の△△の課題に同じ手法で貢献できます」と、金額と価値をセットで示す。ただ「下げたくない」と言うのと、説得力がまるで違います。

提示額が希望に届かないときも、即決しないこと。「持ち帰って検討します」と一度引き取り、譲れる条件と譲れない条件を整理する。基本給は届かなくても、賞与や役職、リモートの可否、評価のタイミングで折り合える場合があります。複数社を並行で進めておくと、比較材料があるぶん交渉に余裕が生まれる。一社だけだと「ここを逃したら」と弱気になり、下げる方向に流されがちです。

年収を維持する転職と下げてしまう転職の分かれ道を表した図

やってはいけない、年収を自分から下げる動き方

最後に、せっかくの維持チャンスを自分で潰してしまう動き方を挙げておきます。心当たりがあれば、今のうちに直しておきたいところです。

ひとつは、焦って最初の内定に飛びつくこと。リストラや役職定年で収入が不安定になると、条件を見ずに決めてしまいがちです。役職定年での減収から動く人は、役職定年とは 50代が直面するキャリアの転機と対策で全体像を押さえてから動くと、相場感を持って臨めます。もうひとつは、謙遜のしすぎ。「この歳なので下がっても仕方ない」と面接で口にすると、相手はそのまま低い額を提示してきます。自分から下限を下げる必要はありません。

希望条件を一切妥協しない頑なさも、別の意味で危険です。年収だけに固執して可能性を狭めると、応募先が極端に減って活動が長引く。年収を軸に置きつつ、賞与や働き方を含めた「総額」で判断する柔らかさは持っておきたい。守るべき一線と、譲ってもいい部分を分けて考えることが、結局は年収維持の近道になります。

譲れない一線を、自分で決めておく

40代・50代の転職で年収を保てるかどうかは、年齢の問題ではありません。経験を価値として語れるか、相場を知って交渉できるか、移る先を見極められるか。準備した人から、淡々と希望額の内定を取っています。

データが示すとおり、40代前半なら4割超が年収を上げて移っている。あなたが下がる側に回る理由は、どこにもありません。大事なのは、転職活動を始める前に「ここだけは譲らない」という一線を自分で決めておくこと。その基準があれば、目先の不安に流されず、納得のいく一社を選び抜けます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 40代・50代の転職では年収は下がるのが普通ですか?
普通ではありません。厚生労働省の令和5年雇用動向調査では、40〜44歳で転職後に年収が増えた人が41.3%、45〜49歳でも37.3%です。一方で減った人も約3割いて、上がる人と下がる人に分かれます。その差を生むのは、職種選びと経験の見せ方、交渉の準備です。

Q2. 年収を維持しやすいのはどんな転職ですか?
これまでの経験がそのまま価値になる、同業種・同職種への移籍です。ITエンジニアや経理・財務、法務、特定業界の営業など専門性が高い職種は、ミドル層でも需要が強く維持・アップしやすい傾向があります。逆に未経験分野への転身は、経験のリセット分だけ下がりやすくなります。

Q3. 現在の年収は正直に伝えるべきですか?
伝えるのが原則です。源泉徴収票などで確認される場面があり、盛った数字は信頼を損ねます。正直に伝えたうえで、希望額には「前職で出した成果」と「入社後に貢献できること」を根拠として添えると、説得力のある交渉ができます。

Q4. 年収交渉はいつ、どう切り出せばいいですか?
内定後だけでなく、面接段階から価値を伝えることが交渉の土台になります。提示額が希望に届かないときは即決せず、一度持ち帰り、基本給以外に賞与・役職・働き方で折り合える点を探ります。複数社を並行で進めておくと、比較材料ができて交渉に余裕が生まれます。

Q5. 年収アップを狙うなら何から始めればいいですか?
まず職務経歴を「課題・打ち手・結果」のセットで書き出し、再現できる成果として整理します。次にdodaの登録者データ(40代平均517万円)などで相場を把握し、自分の現在地を確認。そのうえで職務経歴を登録してスカウトを待つと、年収レンジの合う求人に出会いやすくなります。