結論:転職を考え始めたら「辞める前」にやることが7つある
転職を考え始めたとき、多くの人が最初にやってしまうのが「とりあえず求人に応募する」ことです。でも、これが遠回りの始まりになります。
正しい最初の一歩は、応募ではなく準備です。やることは次の7つ。順番が大切なので、上から進めてください。
- 転職の目的を1行に言語化する
- 今の不満を「条件」に翻訳する
- キャリアの棚卸しをする
- 市場価値をリサーチする
- 転職サイト・エージェントに登録する
- 職務経歴書のたたき台を作る
- 在職中のまま応募の計画を立てる
ポイントは、1〜4が「自分を知る」、5〜7が「動き出す」だということ。ここを飛ばして応募すると、面接で「なぜうちなんですか?」に答えられず、書類でも落ち続けます。順番にいきましょう。
転職の目的を1行に言語化する
最初にやるのは、壮大な自己分析ではありません。「なぜ辞めたいのか」をスマホのメモに殴り書きするだけでいい。
「給料が上がらない」「残業が多い」「やりたい仕事ができない」。何でも構いません。10個ほど書き出したら、その中で一番大きいものを1行にします。
例:「裁量のある仕事がしたいのに、ルーティンばかりで成長を感じられない」
この1行が、これからのすべての判断基準になります。求人を選ぶときも、面接で志望動機を語るときも、この軸に戻れば迷いません。
今の不満を「条件」に翻訳する
不満のままでは求人は選べません。不満を「次に求める条件」に裏返します。
- 「残業が多い」→「月の残業20時間以内」
- 「評価されない」→「成果が給与に反映される制度」
- 「やりたい仕事ができない」→「企画に関われるポジション」
こうして出てきた条件に、優先順位を3つだけつけます。全部を満たす会社はありません。1位・2位・3位を決めておくと、複数の求人を比べるときにブレません。これが世にいう「転職の軸」です。

キャリアの棚卸しをする
次は「自分ができること」の整理です。難しく考えず、これまでの仕事を時系列で書き出します。
- どんな会社で、どんな役割だったか
- 担当した業務と、その規模(人数・金額・件数)
- 工夫したこと、数字で示せる成果
「売上を頑張った」ではなく「担当エリアの売上を前年比120%」と、数字で書けるところを探すのがコツ。ここで出した素材が、そのまま職務経歴書と面接の回答になります。
市場価値をリサーチする(求人を見るだけでOK)
ここまで来たら、自分の経験がいくらで売れるのかを確認します。といっても、まだ応募はしません。求人を「眺める」だけです。
自分と近い経歴の求人を10件ほど見て、年収レンジ・求められるスキル・歓迎要件をチェック。「思ったより需要がある」「この資格があると有利そうだ」といった肌感覚がつかめれば十分です。厚生労働省の雇用動向調査など公的データで、業界全体の動きを見ておくのもおすすめです。
転職サイト・エージェントに登録する
リサーチと並行して、転職サイトとエージェントに登録します。サイトは自分のペースで探せ、エージェントは非公開求人の紹介や面接対策をしてくれます。両方使うのが基本です。
登録は無料ですし、在職中でも問題ありません。「まだ本気じゃないから」と後回しにすると、いい求人が出たときに動けません。情報だけでも先に受け取れる状態を作っておきましょう。
職務経歴書の“たたき台”を作る
③で棚卸しした内容を、職務経歴書の形にまとめます。最初から完璧を目指さず、まずは「たたき台」で構いません。
職務要約・職務経歴・活かせるスキル・自己PR。この4ブロックを埋めるだけでも、自分の強みが客観的に見えてきます。応募のたびに、企業に合わせて少しずつ調整していけばOKです。AIで下書きを作るツールを使えば、たたき台づくりは一気に短縮できます。

在職中のまま応募の計画を立てる(辞めるのは最後)
ここで強調したいのが、辞めるのは一番最後だということ。収入が途切れると、焦って妥協した転職になりがちです。
在職中に応募し、内定が出てから退職交渉に入る。これが鉄則です。週末や平日夜に動ける範囲で、月に何件応募するか、面接はどう日程調整するかをざっくり決めておきましょう。
やってはいけない「最初の一手」3つ
- いきなり退職届を出す:収入と交渉力を同時に失います。
- 軸を決めずに大量応募する:書類が通らず、自信だけ削られます。
- 周囲に言いふらす:在職中の活動が職場に漏れる原因になります。
全体スケジュールの目安は2〜3カ月
準備に2〜3週間、応募〜面接に1〜2カ月、内定後の退職調整に1カ月ほど。合計でおよそ2〜3カ月が一般的な目安です。長引くほどモチベーションが落ちるので、ゆるくでも締め切りを決めて動きましょう。
まとめ:最初の7つを終えれば、転職活動の9割は順調に進む
転職は、最初の準備で結果がほぼ決まります。目的を1行にし、不満を条件に変え、できることを棚卸しする。そこまでやってから動き出せば、応募も面接も驚くほどスムーズになります。
今日できるのは①の「辞めたい理由を10個書く」だけでも十分。まずはメモアプリを開くところから始めてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 転職するか決めていなくても、準備を始めていいですか?
はい。①〜⑤は「転職しない」と決めても無駄になりません。自分の市場価値や条件を知ること自体が、今の会社で働き続ける判断にも役立ちます。
Q2. 在職中と退職後、どちらで活動すべき?
原則は在職中です。収入が途切れず、精神的にも落ち着いて選べます。退職は内定が出てからで十分間に合います。
Q3. 自己分析にどれくらい時間をかければいい?
かけすぎは禁物です。最初は半日〜数日で一度アウトプットし、面接を受けながら精度を上げていくのが効率的です。
Q4. 転職サイトとエージェントはどちらがいい?
役割が違うので併用が基本です。自分で探したいならサイト、プロの助言や非公開求人が欲しいならエージェントを使い分けましょう。
Q5. まず何から手をつければいい?
①の「辞めたい理由を書き出す」からです。所要5分。ここが全ステップの土台になります。